日ごとに暖かくなり、春らしい陽気になってきましたね。体を動かしたくなる季節ではないでしょうか。今回は、痔の予防につながる運動についてご紹介したいと思います。これまで痔の予防につながる、食生活や睡眠習慣を中心にご紹介してきましたが、適度な運動もとても大切です。
適度な運動は、血行が良くなるため痔の予防におすすめです。便秘にも効き目があり、特に、日本人に多いとされる弛緩性便秘に効果的です。無理せず一日少しの時間で良いので続けるようにしましょう!
痔の予防と運動はどのように関係するか?
痔の中で最も多い「いぼ痔」は、肛門周囲の血管が腫れて拡張し、小さないぼ状の腫れを形成する病気です。長い時間、同じ姿勢を続けていたり、お尻や腰が冷えて、肛門周囲の血行が悪くなり、いぼのような腫れができます。そのため、血流を良くすることで、痔の発生を予防したり症状の改善が期待できます。
また、肛門の血流が良いことは、排便の改善に役立ちます。血流が良いと、肛門周囲の筋肉が適切に機能し、便意を感じた時に正常に排便できます。つまり、良い排便習慣が整い、痔が予防できるということになります。
具体的にどんな運動が良いか?
・まずは、長時間座りっぱなしを避けることです!
長時間座っていると肛門の血流が悪くなる可能性があるため、定期的に立ち上がって歩くなどの運動を取り入れることが大切です。デスクワークの方は、時間を決めて少し歩いたり、屈伸したりして、肛門周囲の血行をよくしましょう。
・肛門ストレッチも有効です!
肛門をキュッと引き締めたりゆるめたりを繰り返す肛門ストレッチは、肛門の血行が良くなり痔核の症状の改善が期待できます。肛門周りの筋肉を鍛える効果もあり、スムーズな排便につながります。気付いたときにこまめにやるよう習慣づけましょう。とくに体が温まっているお風呂の中で行うのがおすすめです。
・有酸素運動がおすすめです!
適度な運動を行うことで、全身の血流が改善され、肛門の血流も促進されます。ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動がおすすめです。激しい運動は、いきんで肛門に負担をかける可能性があるので注意が必要です。
症状がある場合は、一度肛門科へご相談ください
ただし、肛門に異常がある場合は、医師の指示に従って運動することをお勧めします。肛門に出血や痛み、腫れなどがある場合には、まずは肛門科へご相談ください。