コロナ禍であってもがん検診は定期的に受診することが大切です!当院ホームページの所々でもお伝えしておりますが、現代において、がんは、日本人の2人に1人が生涯のうちに罹患すると言われており、誰でもがんに罹る可能性がある病気です。しかし、医療技術の進歩により、がん検診を定期的に受診し、早期発見・早期治療することにより、多くの方は助かることも分かっています。
そこで今回は、区市町村が実施するがん検診、健康診査についてご案内したいと思います。がん検診、健康診査ご受診いただき、健康づくりに取組んでいただければ幸いです。
がん検診の重要性
- がんは早期のうちは無症状であることがほとんどです
- がん検診の受診を控えることは、がんの発見を遅らせる可能性があります
- 定期的にがん検診をうけることが、がんの早期発見・早期治療につながります
がんは、1977年以来、都民の死因の第1位です。また、日本人が生涯でがんになる確率は、男性65.0%[1]、女性50.2%[1] で、およそ2人に1人ががんになる計算です。症状が出てから病院に行けばいい?と思っている方もいらっしゃるかもしれませんが、ほとんどの場合、早期のうちは自覚症状がありません。「健康には自信があるから平気。」「異常が出たら病院に行けば大丈夫。」そう思っていると、がんの発見が遅れるかもしれません。
しかし、がんは、早期発見・早期治療により90%以上が助かる[2]こともわかっています。定期的に受けることで、早期のがんが見つけられます。そのため、胃がん、乳がん、子宮頸がん検診は2年に1回、肺がん、大腸がん検診は毎年の受診が推奨されています。
■参考資料
1.公益財団法人がん研究振興財団「がんの統計 2021」累積がん罹患・死亡リスク(年齢階級別罹患リスク)
2.ここでいう「助かる」とは、診断時からの5年生存率です
※出典:東京都福祉保健局保健政策部発行「受けよう!がん検診」パンフレット
区市町村が実施するがん検診、健康診査について
がん検診について
区市町村が実施するがん検診は、国が推奨する検診項目、対象者、受診間隔等により実施しております。各区市町村が指定する検診会場や医療機関等で受診することができます。
区市町村から受診券が届く場合と、ご自身で申し込む場合がありますので、詳しくはお住まいの区市町村のホームページ、広報誌などでご確認いただくか、お住まいの区市町村のがん検診担当部署にお問合せください。また、お勤めの方は職場でがん検診を実施している場合もありますので、職場の担当者までご確認ください。
特定健診について
「特定健診・特定保健指導」は、メタボリックシンドロームに着目した「健診」によって生活習慣病のリスクを早期に発見し、その内容を踏まえて運動習慣や食生活、喫煙といった生活習慣を見直すための「特定保健指導」を行うことで内臓脂肪を減少させ、生活習慣病の予防・改善につなげるものです。
高血圧、脂質異常症、糖尿病などの生活習慣病ついても、自覚症状がほとんどないため、毎年特定健診を受けることで早期発見、重篤な病気の予防につながります。なお、糖尿病や高血圧、肥満などの生活習慣病は新型コロナの重症化リスクとなることが言われています。
特定健診は医療保険者ごと(健康保険組合、全国健康保険協会、国民健康保険など)に実施しています。区市町村国民健康保険の場合は、お住まいの自治体が実施しています。
世田谷区がん検診について
世田谷区でも各種がん検診、特定健診を実施しております。当院では、肺がん検診、前立腺がん検診、肝炎ウイルス健診、胃がんリスク(ABC)検診、特定健診を実施しております。対象の方は、ぜひ機会を逃さずご利用ください。