便秘の予防は、食物繊維や水分を十分にとるなど、食生活の改善が基本になります。加えて、規則正しい生活リズム、適度な運動や排便の習慣づけ、ストレスの発散も心がけるとよいでしょう。今回は、食生活の改善法についていくつかご紹介します。
朝食を抜かないこと
胃に食べ物が入ると、胃結腸反射と言って、「腸よ、動きなさい」という指令が飛びます。この反射を利用することで便秘を改善できます。胃結腸反射は、特に朝食で強いため、朝食を抜いてはいけません。また朝食を取る前に、冷たい牛乳など刺激の強いものを摂る事も胃結腸反射を強めます。
食物繊維や水分を十分にとる
食物繊維は腸のぜん動運動を高め、便を排出しやすくします。食物繊維を多く含む食品を十分にとるようにしましょう。食物繊維には、水に溶けない不溶性食物繊維と溶ける水様性食物繊維に分かれます。食物繊維というと、野菜、葉物、豆類のイメージが強く、不溶性食物繊維の摂取に傾く患者さんがいます。水様性食物繊維も併せて取ることが大切です。
極端なダイエットは避け、バランスのとれた食生活を
極端に食事量を減らすと食物繊維や水分も不足してしまいます。また、腸を動かす胃結腸反射も抑制してしまいます。食事を極端に減らすことで、腸内容のボリュームも低下し、腸への刺激が無くなり、腸の蠕動運動を抑えてしまいます。太るからと避けがちな脂肪分も減らしすぎると、便の滑りが悪くなってしまいます。排泄のリズムが崩れると、美容と健康に悪い影響を及ぼします。3食きちっと、決まった時間に摂る、バランスのとれた食生活を心がけましょう。
腸内環境を整える食品を積極的にとる
乳酸菌を含むヨーグルトや納豆などの発酵食品、オリゴ糖などは腸内環境を整え、便秘を改善してくれます。日常の食事にどんどん取り入れるようにしましょう。